「門間さんが載ってる」と、彼女は、そのころ地方に住んでいたクライアントに連絡してくれたそうです。
2015年の秋。地元で取材いただいたことが、彼女の喜びになっていたのが嬉しい。
記事とその読者での再会。
そして、追憶のオーダーを描くことで、再会。
自分では想像もできない人生の巡り合わせに、ただただ、感謝の気持ちが湧き上がって来ます。
「妹の存在とはなんだったのだろう」
離れていた時間をも含めて紐解いていった、追憶のオーダー。
お打合せを重ねる期間に、ご家族や、彼女の元同僚との対話や、好きだったものを追体験するなど、たくさんの再確認、再発見。
彼女の存在とは」
依頼者が、時間をかけて紐解いていく。だから、絵の一つ一つの要素、絵の在り方そのものが、その方の在り方。
制作中の本画部分より。
追憶のオーダーを。
深い想いではじまりました。
想いが深すぎて、どんなイメージにするか、、、
2時間お打合せした最後の頃に、フッとイメージが決まりました。
一生を表現する絵。
子供の頃。成長していく過程。大人の女性として目指したもの。
中央の光から誕生。
可愛らしい色から大人の色に。
画面中央から外へと螺旋を描く抽象的な形で、
生まれて、天に還るまでを表す構図。
パステルトーンは、子供服や幼稚園などでよく目にする色味。
一方、濃いピンク色のマゼンダや、パープルは、
大人の女性の服やアクセサリーに多用される色味。
色のグラデーションを通じて、人の年齢の移り変わりを表しました。
そして、すっと心地良く世界に還っていく。
その後、色の表現だけで良いのか?そこに加えていくものを探していた時期がありました。
探して探してたどりついたのは、
「シンプルが好きだった」という再発見でした。
発見や認識によって得られるもの。それをイメージに表すこと。体感すること。
そういった心のプロセスを大切にしています。
プロセスを大事にすることは、人生の一瞬一瞬を味わうこと、
豊かにすることだから。
クライアントの追憶に寄り添いながらゆったりと進んでいます。
それは、魂のイメージとして、描かれた追憶のオーダーの下絵。
人のかたちでは無く、抽象的なのが、追憶にふさわしい。
お打ち合わせを重ね、何ヶ月もじっくり考えになった結果、
引き出された答えでした。
そして、「シンプルが好きだったから、妹の存在だけを抽象的に描いてもらえばいいんだ」と、腑に落ちたそうです。
シンプルなものが好き。でも、内に秘めた深いものがある。
そんな在り方そのものを表すように、、、、
何ヶ月も、時間をかけて、絵の具を重ねて、シンプルな象徴を創り上げる。
追憶のオーダー。
完成したのは昨年の春。
「日々の変化にときめいてます。
時々で、中心、外側、全体が揺れ動いて見えたり」
絵のオーナーが目を輝かせて伝えてくれました。
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