『華宝』|絵をきっかけに断捨離して心地よい仕事場を手に入れたNさんの場合

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絵を手にいれた人は「絵が家にくる前にきれいに掃除をしました」「絵のスペースを新しく作りました」など、会社や家をかたつけます。絵を飾る場所は、会社なら社長室、応接間が多いですが、事務所で共有することもあります。家でも寝室や書斎から、客間、リビングなどさまざまです。

Nさんは、絵を書斎に飾りました。そして、居心地よい仕事場を手に入れました。もう10年以上前ですから、まだオーダー絵画はなく、作品から選びました。私は「創造性の感覚を表す」のを大切にしていたせいか、企画運営を考える人や、自分に向き合いたい人に喜ばれました。

Nさんは、当時、自営業。国語教室を開いていました。特徴は、自前の教材です。他では成績が伸びなかった生徒でも、その教材で良くなる。だから、教材作りは、教室の要(かなめ)です。

「新しい教材を作るのに、パソコン、そして、門間さんの絵を買いました。絵が来たけど、場所がない!まずは、こちらに飾りました」写真をメールで送ってくれました。

仮に飾ったところ

その後、「なんと言っても門間さんの絵が来たことで、部屋に絵を飾れる壁が欲しい!と気持ちが強まり、我慢できなくなってきました。門間さんの絵をもっと飾れないかというギラギラして(笑)だから、棚を片付ける気になりました」

メールに添付された写真を見て驚きました。ビフォーアフターが劇的に違うのです!

かたつける前の部屋 金属製の棚が目を引く
かたつけた後の部屋 緑が豊かで見るからに落ち着きを誘う

【断捨離】という言葉が浮かびました。断捨離は、ヨガの思想「断行・捨行・離行」の頭文字をとった言葉です。「断」=不要なモノを断つ、「捨」=不要なモノを捨てる、「離」=モノへの執着から離れる。3つのプロセスで、本当に必要なモノを見つめ直すことも重要です。

必要なものがわかることで、自分を理解するのです。

Nさんは、金属で作られた棚の光沢感が嫌なのに気がつきました。「絵の影響で、感性が高まっているのだと思いました」そして、金属の棚を断捨離して手に入れたのが、木製の棚です。「もったいない感じもしますが、【どうしていや】なのがわかった」と取り替えたのです。

断捨離は、自分と向き合うこと。だから、<損得>よりも<気持ち>を優先させるのが大切です。

金属、木のどちらがいいか、ではありません。心地よい場を造ろうと考えて素材を選ぶという順番です。

金属は、モダンな美しさがあります。近現代になって、建築や家具に広く普及したもの。モダンなものにワクワクする人は、身近に置くと良いでしょう。色彩心理の大家イッテンは、生まれつき金属性の色味を好んでいる学生がモダンなスチール椅子の最初の設計者になり、温かみのある色彩を好む学生が木工師になったと述べています。

私で例えると、「創造的な感覚を伝えたい」とか「個人が生き生きと創造性を発揮しながら社会に貢献する絵画は何か」をいつも考えているので本質や原点に触れやすい、自然素材がぴったり合います。実際、アトリエにある棚も全て木製。買うたびに、いつも木を選んでいました。部屋には観葉植物がありますし、ベランダにもプランターがあります。

Nさんも部屋の環境を整えていきました。「自分の居心地の良さを追求しよう!という気分になって、観葉植物も選びました。切花を広がったまま活けられるように花台を作りました。今の部屋は、壁の真ん中に絵があって、植物がたくさんあります。机の前にいると、こんな感じです。気持ちよさ、伝わってきますか?大きいほうが『華宝|大切なあなたに話しかけるよ』机の上にあるのが『華宝|すてきなあなたとの出会いに感謝をこめて』です。

部屋がきれになると、今までゴタゴタしていた部屋にいた絵が気の毒に思えてきました。いい仕事をするためにも、空間は大事ですね」

そして、同じ部屋とは思えないくらい居心地良く変わった部屋で、Nさんは教材作りに励みました。自分に必要なものを理解すると、必要な人や環境、ビジョンなどが見えてきます。見えるものを通じて、形の見えないものへの理解を深めることができるようになっていくのです。その後、国語教室は確実に発展していき、今では社長として活躍しています。

Nさんなど、絵を手にした人との交流を通じて、「一人ひとりが個性を発揮しながら社会で活躍していく絵画とは」を考えてはフィードバックをした結果、オーダー絵画が生まれてくることになります。今は、【絵】という目に見えるものを通じて、「目に見えないものをどのように掴んでいったらいいか」もセッションでお話ししています。

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