題名:メディテーション絵画「解放」
「門間さんに会って、オーダー絵画を描いてもらって、自分の純度が上がりました」
絵のオーナーのYさんに言われました。
「絵を描いてもらうことで、いろいろ変わるでしょ?」と笑うと、「アートの見方が変わるとともに、自分自身に対する見方もシンプルに変わりました。
普通に振る舞わなきゃいけない、ではなくて、自分、であればいいんだなって」笑顔が返ってきました。
そう、【見方が変わると全てが変わる】のです。
自分の生活、ビジネス、自分の人生。全ての変化に関わるのが、【見方】です。
例えば、アートの役割、金額。
わかりやすい例を挙げると、日本美術の代表と言われる浮世絵。
江戸時代はどうだったのか‥‥?
浮世絵は、今で言うと、庶民が手にする安い版画でした。だから、見て楽しんだ後に、キレイな紙として、襖の破れを塞ぐのに使われたり、包装紙にすることもありました。
浮世絵は、庶民の日常、日用品でした。
今、美術館では、美術品として
「この富士山の形は‥‥」
「何回色を重ねて吸っているんだろう?」
「浮世絵の価値は?」
などと眺めていますが、当時は生活の中で使って楽しまれていました。
この浮世絵の見方を想像すると、あなたはどんな気持ちになるでしょうか。
ドキドキする。
不思議な気持ちになる。
複雑な気持ちになる人もいるかもしれません。
大事なのは、
浮世絵自体は何も変わらないのに、
見方を変えるだけで、感じ方がガラリと変わることです。
言葉を変えると、一人ひとりの感性の数だけ、感じ方があります。
「芸術作品にこんな感じ方はダメ」というのはないのです。
オーダー絵画のセッションを通じて、その人独自の絵の見え方、感じ方、アートの楽しみ方を掘り下げていくことで、感受性がいきいきと広がります。アートに対する見方が変わります。
【見方】は全てに影響を与えているので、
Yさんの場合には、「普通にこだわらずに、自分、であればいい」と、思うようになりました。
実は、画家である私自身、子供時代【普通】を目指していました。(今では嘘でしょう?と言われますが‥‥)
「周りからはみ出している」と両親や先生から心配されて「これは努力しないとマズイ」と子供心に思い、中学校の頃には、優等生の仮面をしっかり被って、【普通】であろうと頑張るようになりました。
この話をした時、
「子供の頃に【普通】を目指していた門間さんが、今、独自の仕事をしているから、私の気持ちがわかるのですね」Yさんが目を輝かせました。
Yさんは【普通】を目指して頑張って、頑張って、でも、どうしても【普通】になれなくて、苦しかったと打ち明けてくれました。
自分というのは、生きている間に、「こうした方がいい」「あれをしなさい」など、いろんな知識や情報をまとっていきます。特に、【普通】という言葉は、みんなと一緒であるのが正解だという強いプレッシャーを与えます。理性で論理的に言われるので、正しいように感じられます。
しかし、その結果、自分の感性から湧き出る輝きも、「これはみんなと違うからだめ」と、いつの間にか理性の力で自分を否定するようになっている部分が、誰にでも大なり小なりあるのです。
それを、いったん、理性から解き放ってみる。
たったそれだけで、
感性が純粋に浮かび上がります。
純度の高い、自分の個性が見えてきます。
解放したらダメな部分まで、解き放ってしまうのでは?怖い自分が出てきてしまうのでは?と心配するかもしれませんが、大丈夫です。
なにしろ、オーダー絵画、【美】を起点にするセッションです。人それぞれの美意識、というものから、解き放っていくので、掘り下げれば掘り下げるほど、その人を支えてくれるものがどんどん、表れてくるものです。
やってみれば、
「怖がってなくて、もっと早く解放できればよかった」
というものなのです。
Yさんの場合、自分らしさが見えてきたと同時に、個性を活かす仕事のアプローチや、人との出会いがあるなど、具体的なヒントが見えてきました。
今回完成した作品は、
Yさんの話にとらわれず、あなた自身が、純粋に何か感じとれる、
メディテーション絵画をお届けします。
題名:メディテーション絵画「解放」