『共に素晴らしい世界へ』|日本人なら誰でも高いイメージ力を持っている

/ カテゴリー: 創造的に生きる
題名:共に素晴らしい世界へ

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「日本人は特別だ」

という意見を聞いたことがありますか?

その理由として、さまざまなものがあります。

例えば、「日本には豊かな四季があるので感性が豊かだ」
「他の民族に征服されたことがないから、他者を信用して重んじる文化が育った」
「日本人しか持っていないD N Aがある」などの説があります。

どれもなるほど!と深くうなずいてしまう面白さがあります。
でも、私は画家なので、画家の視点から気がついた【日本人のイメージの力】を書きたいと思います。

絵のオーダーやイベントでいろんな人とお話をすると「私はイメージするチカラがあんまりないのだよね」という人はよくいます。それを、オーダー絵画の中で<自分にはイメージするチカラがある!>と気がつくのも、絵をオーダーする醍醐味です。でも、「もともと日本人はイメージするチカラがある!!」と感じるのです。

でも、「能力がない」と思っていると、チカラを発揮することができません。ですので、日本人なら誰でも持っている【イメージの基礎力】を話したいのです。なぜ、日本人なら誰でも持っているのか?というと、日本語を話すことで自然にイメージの基礎力を鍛えているからです。

これに気がついたのは、研究生の準備として、中学英語を学び直しているときでした。最近は翻訳ソフトに頼って、すっかり文法を忘れている自分に呆れましたが、忘れていてよかったのかもしれません。

まっさらな感覚で英語と向かい合ったから、画家としてハッとしたのです。

それは、中学英語の初歩の初歩でのこと。
「私はこの本を読む」
「I read this book」
この2つを比べて気がついたのです。意味は同じだけれど、脳の中でイメージされている世界は全く違うのだと‥‥。

日本語では、「私はこの本を」までは、読むのか、片付けるのか、渡す‥‥わかりません。何をするかわからないので、聞き手は本全体を感じ取って待っている必要があります。画家としてこれをイメージに置き換えると、本を丸ごと感じ取っているようなイメージです。五感を働かせながら本の存在そのものをみる、とも表現できるかもしれません。

一方、英語では、「I read (私は読む)」のがわかります。Raedを聞いた途端、「読む」をイメージすることになります。読むことだけをイメージすればいいので、単純便利です。イメージする範囲は日本語に比べて狭くなります。読むという動作にスポットライトを当てるイメージです。

本を丸ごと感じ取ろうとイメージするのと、読む動作をイメージするのでは、本を丸ごと感じ取る方が高いイメージ力が必要です。

日本語を使っていると、あまりに当たり前な感覚で気が付かないのですが‥‥。聞き手は、無意識に「本をどうするのだろう?」と、さまざまな可能性を感じ取りながら動詞を待っているのです。あらためて考えてみると、本を丸ごと思い浮かべて「本を読む、片付ける、渡す」など、さまざまな選択肢があると無意識に思い浮かべているというのは、大変高度なイメージ力なのです。

イメージ力で大切なことは、この、【さまざまなものを同時に感じとる能力】です。ここから、さまざまな可能性をもった豊かなイメージが生まれるからです。「門間さんの話を聞いていると、自分のオーダー絵画の可能性がたくさんあってワクワクする」と言われますが、日本人は、誰でも高いイメージ力をすでに持っているのです。

だから、自分の持っているイメージ力を日々意識するのが大切。「ある」と自覚すれば、どんどん磨くことができるのですから。

実際、オーダー絵画のためにセッションをしていて、誰もが豊かで唯一無二のイメージ力を持っていると感じます。一つとして同じ感じ方や見方はありません。それどころか、誰もが驚くほど独創的なのです。そして、輝く個性を持っています。

そのような輝きを持って、「共に素晴らしい世界へ行こうね」という思いがこもった作品。

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題名:共に素晴らしい世界へ

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