【対話できる絵画 ヴェッキオ】
インタビュー時展示風景(2017年5月27日)
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◆◆◆院長夫人の孤独とプレッシャーで安心する場がほしい◆◆◆
題名:幸福(しあわせ)と遊ぶ
門間:それでは、3枚のオーダーについて、順にお話をお願いします。
黒崎: 門間さんは、わたしが高校生のころから一貫して経営者としての資質を発揮しているといってくれますが、
以前の私はそういう風に考えたことはありませんでした。
最初のこの絵をオーダーした2013年当時は、安心安全を求めていました。
変化が嫌いでした。
同じ時間に起きてご飯食べ仕事して帰って終わる、、、という生活が、ほんとうに好きだった。
ですが、夫でくろさき歯科の医院長である俊ちゃん先生の仕事は、毎日変化してくれる(笑)
今日はあれ、後半これのやり方変えよう、、、、
そういう生活が15年以上続いて)
本当、落ち着かなくって、、、、自分が安心するところが欲しかった。
門間:あとは、院長夫人という立場上、上に立つ人の孤独もあると聞きました。
黒崎:そうです。
仲良くはなれるのです。でも、立場の違いでどこか一線があるのです。
それは、以前、看護師として色々な職場で働いたときには感じなかったすごい孤独感なのです。
立場なので頑張るしかないんですけど、、、。
門間:今までの黒崎さんのお話を通じて、看護師時代から今の院長夫人として、皆様に信頼されて頼られていることが伝わってきます。
黒崎:ありがとうございます(笑)
職場で孤独を感じながら頑張るから、帰ってきたら安心する場所が欲しいと思っていました。
だから、安心する場所が描かれた癒しの絵を描いていただきました。
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◆◆◆出会いはクライアントのご紹介から◆◆◆
【対話できる絵画 ゆる飲み】
(SHOT BAR LINKにて)
門間:最初にお会いしたのは、【対話できる絵画 ゆる飲み】でしたね。
クライアントのご紹介でした。
株式会社シオエワの社長、荻原潮絵さん。
黒崎:「一緒に絵を見に行きましょう」というから、画廊かと思ったら、バーだったので驚きました。
門間:グラスを片手に絵を見てゆっくりする、
その中でクリエイティブな対話を楽しむ【対話できる絵画 ゆる飲み】。
あのときは赤坂のSHOT BAR LINKでした。
「素敵な人を連れて行くからね」と言われて楽しみに待っていました(笑)
そして、ゆっくりいろんな話をしましたね。
黒崎:とてもくつろげました(笑)
絵を見ながら色々お話するなかで、【孤独を癒す絵】を依頼できると思いました。
◆◆◆イメージがないところから癒しと安定の世界観を探る◆◆◆
KS-1(構想の絵)ばらの花畑の様な絵はここから始まった
門間:大きさは決まっていましたね。
黒崎:癒しと安定の絵を寝室でゆっくり眺めながら眠りたい!と思っていました。
飾りたい場所も決まっていましたので、
門間さんに相談して、ちょうどよいサイズを決めました。
門間:一緒にイメージをみつけるのがはじまりでした。
明美さん:イメージはまだなくって、 癒しと安定がほしい!でした(笑)
門間:手がかりとして、好きな色から始めました。
黒崎:好きな色は、白、パール、ピンク,青でした。
門間:なぜその色が好きなのか?
好きな理由や、その色でなにが嬉しいのかを聞くことから、
だんだんと、黒崎さんの記憶や気持ちをたどりました。
どんな癒しや安定のイメージがしっくりくるか、さぐることが出発点でした。
黒崎:そうそう、初めは、お花もありませんでした(笑)
門間:イメージの傾向がつかめたので、構想を数枚描きました。
KS-2〜7どう響くかたくさん描いたイメージから探る
門間:言葉での打ち合わせの次に
さまざま描いていく中で、何がどう心にフィットするのかやりとりしました。
黒崎:すっきりした白がたくさんあると気持ちいい、とか
青が多いよりもピンクが多い方がいいんだって、
構想の絵から気づくことができました。
門間:私の方では、過去や今、未来への想いをお聴きすることで、
世界観の仮説ができあがってきました。
◆◆◆世界観が浮かび始めて今までの要素が集約◆◆◆
KS-8黒崎さんが自分で世界観を築き始めた構想
門間:そして、発見されましたね!
黒崎: 送ってくれた画像を広げたら、広げた方が綺麗(笑)と。
門間:しめた!これで、テーマが決まった、と思いました(笑)
どうしてきれいなんですか?と、聞くと
黒崎:お花みたいでいい!と(笑)
門間:それを聞いてすぐに、
すっきりした白ヤパールが黒崎さんの癒しに大事なので、
上にすっきりしたパールを使おうと提案しました。
黒崎:パールの美しい空間に広がる花束のような花畑!
家に帰って絵をみたら、花に埋もれて癒されたいな〜、
パールのキラキラした世界のなかで、花に潜ったり上にのったり、したら癒されて心が安定してくるな、、、と、
イメージが生き生きと湧いてきました。
◆◆◆世界観が決まると縦横も決まる◆◆◆
KS-9構想が縦から横に変化する
門間:よく、構想の途中で変わっていいですか?といわれますが、
御打ち合わせのなかで、なぜオーダーしたいのか、
オーダーを通じて何を手に入れたいのか、
一つ一つ丁寧に掘り下げていくと、
気がつかなかった自分の世界観を発見することがよくあるのです。
黒崎さんの時もそうでしたね。
黒崎: 最初は縦の絵がいいと依頼しました。
だから、途中までずっと縦の構想を見ては
【安定と癒し】をイメージしてきました。
なのに縦だと安定を感じない。
どうも落ち着かない(笑)
門間:実は、横のほうがより安定を感じる構図なので、
お聞きしてすぐに縦から横に変更しました。
人によって感じ方が様々なので、最初はクライアントの希望を尊重します。
例えば、何か特別な記憶や意味に紐づいた、その人だけの理由がある時があるからです。
黒崎さんの場合は、【安定と癒し】を掘り下げたら
構図の原則通りで良いのが伝わったので、
横に変更しました。←あらたに補足
◆◆◆構成の意味が明確になり、在り方が決まる◆◆◆
SE-1(下絵)絵のそれぞれの要素の意味付けが決まり
世界観が出来上がった下絵
黒崎:花畑のような絵に決まったあと、
絵の上部にうっすら葉っぱが入ったのがいいなあ、と思いました。
門間:最初は青がメインの色の一つでしたので上部に葉っぱのようなイメージでうっすらと青の暗示を残すようにしました。
KS-9~12、SE-1、2
構想の変遷要素を大事にする
門間:青が主体じゃなかったっけ?
縦がほしいんじゃなかったけ?
など、途中で自分の希望が変わることに戸惑ったかもしれませんが、
掘り下げて感じることは、
感じた理由や在り方が明らかになり、
本質や原点をあらわしています。
黒崎さんの下絵が完成した時、
心の花園のような美しく深い世界だなと感動しました。
◆◆◆本画は一枚の中で絵が変化していく◆◆◆
本画は真っ白の紙に絵の具が無数に重なって絵が動いていくHG(本画)ー1
黒崎:いよいよ本画が始まった、、、と思ったら、最初は色の重なりから始まったので驚きました。
下絵までの心の動きのように絵がどんどん変化する
HGー3

H-4
黒崎:どうして絵の具がこう濁らないで重なってのっかるの?と。
最初不思議でした!
門間:日本画の画材や、水性の洋画材を組み合わせることで、
油絵のように絵の具が上にのっていくのが本画です。
下絵までの何十枚ものプロセスを、
本画では一枚の中に凝縮していきました。
H-5本画は一枚の上で絵の具が重なりイメージが現れていく
HG-6
HG-7
いろんな気持ちをのせて眺めることができて、絵の変化がいつも楽しみでした。
門間:<安定と癒し>がテーマなので、温かさや優しさ、柔らかさなどを感じられる
空気感を大事に進めていきました。
HG-8 ピンクの花々の構成を組み替えていく
門間:途中経過をやりとりしていて、絵を眺める朝と夜の気持ちの変化に気がつきました。
黒崎:夜は仕事から疲れて帰ってきて、安心できるピンクを。 朝は、これから仕事に行くための元気のピンクを。 癒しのピンクでも、朝と夜で気持ちが違いました。
門間:異なる気持ちを、一枚の絵で癒そうと考えました。 絵をみることで、心の習慣が整いやすくなりますから。 絵の中に、時間によって変化する気持ちのストーリーを取り入れました。
HG-9 最初は様々なピンクが散りばめられていた
HG-10 ピンク色の構成を変える
左をバイオレットがかったピンク=疲れを癒す。
中央は落ち着きと華やかさのピンク=心の解放。
右はオレンジがかったピンク=元気の癒し。
門間:人が絵を無意識に左から右に見る視線の動きを利用して
左は帰宅した時→中央はその後寝室で過ごす時間→右は朝起きて出るまで
という物語をつくりました。
そして、色彩心理から、
左は心の安静や落ち着きの効果と言われる紫がかったピンク。
中央は愛や安心感の効果の優しさと華やかさがあるピンク。
右は元気や希望の効果のオレンジがかったピンク。
三種類のピンクを使い分けました。
ストーリーと色の効果で、
心の習慣づくりができることを伝えました。
黒崎:左側で帰ってきたら一息つきたいと思いました。
中央のお花はふわふわで上に乗ったりもぐったりして遊んでエネルギーチャージをするのを想像して遊ぶ(笑い)
右側は、朝のヒカリにむかって元気に羽ばたいていくイメージ。
両脇は飛んでいる自由な感じがしました。
無数の重なった線や色で描かれたばらが、ゆらゆらと楽しげに揺れてる気がします。
上の白は、故郷の秋田の雪のようにきらきらパールが光ってきもちいいです。
その上で、柔らかな緑が優しく揺れて解放してくれるようです。
完成:【幸福(しあわせ)と遊ぶ】
◆◆◆自分を大事にする気持ちを表現する◆◆◆
黒崎さんがどれもかわい、、、と悩んだ額サンプル
黒崎:初めは細いシンプルなのがいいかな、と思っていたのですが、門間さんのコーディネートの提案に、選んだ額があって。
ああ、お姫様にしようって、、、。
門間 :明美さんの自分だけのとっておきの癒しには、この額が合うように感じて、提案しました。
気持ちよい白さも大事なので、絵と額との間をとり、すっきりする気持ちも表現しました。
黒崎:飾る前、どんな「幸福との遊び」になるか、楽しみでした。 大安に合わせて飾りました。 飾って、やる気満々(笑) 毎日、絵に癒されてきました。 そして、気がつかないうちに、いつの間にか、癒しを卒業していました。 でも、ばらはいつまでも理想の花。今は特別の温かな気持ちになります。
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経営の孤独を癒し安心する場を得る絵(一枚目)
歯科医院を癒しで包む絵(二枚目)
将来なりたい自分を表した絵(三枚目)
人生を変える歯科を目指す:くろさき歯科院長夫人黒崎明美さまインタビュー
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